凪良ゆう著の「流浪の月」を読みました。
2020年の本屋大賞第1位の作品です。
とても不思議な話だと思いましたが、すっきり読み終わることができました。
あらすじ
せっかくの善意をわたしは捨てていく。
そんなものでは、わたしはかけらも救われない。
愛ではない。けれどそばにいたい。
新しい人間関係への旅立ちを描き、
実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人間を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
東京創元社HPより
感想
とても不思議な小説だと思いました。
両親を亡くし、親戚に引き取られて居場所がない小学生と、その子を保護した大学生
それが、事情を知らない社会からは少女誘拐と捉えられ、
当事者がどんな弁解をしようとも、社会の常識を覆すことはできない。
さらには、弁解をすること自体が、病気だといわれてしまう。
何も知らない社会というものの恐ろしさが、生々しく書かれていました。
そういった偏見のままでは、善意でした行動も、本人たちを追い詰めていくことになっているということが、とてもリアルに描かれていました。
こうした中でも自分としっかりと向き合って生きていく主人公達に魅力を感じました。
自分も周りの人たちに対して、
「分かったような風をして、善意を押し付けていないか」
ということを改めて気を付けようと思いました。
まとめ
今年の5月には、映画化もされます。
まだ読んでいない人はぜひ読んでみてください!
価格:814円 |